採用ページの仕事内容は、一日の場面から書く
「法人営業として、既存顧客のフォロー、新規開拓、提案資料の作成をお任せします」。間違いではない。でも応募者は、朝に何を開き、誰と話し、どの判断を自分で行うのか想像できません。経験が合うかも、働き方が合うかも判断しにくいままです。
仕事内容は業務名を増やすほど詳しくなるわけではありません。ある一日の場面へ、時間、相手、使う材料、行動、戻す判断を入れると、仕事の輪郭が見えます。
原稿の前に、直近の一日を聞く
活躍している人へ「仕事の魅力は何ですか」と聞く前に、昨日の仕事を時系列で聞きます。
- 最初に開いた画面や資料は何か
- 最初に連絡した相手は誰か
- 午前中に完成させたものは何か
- 判断に迷い、誰へ確認したか
- 予定外に起きたことは何か
- 退勤前に翌日へ残したものは何か
忙しかった日と通常日の両方を採り、理想の一日だけでまとめません。毎日同じでない仕事は、「週に二回」「月末」「納入前」のように頻度と節目を付けます。
この図で決めること応募者が入社後の一日を想像できれば、経験の自己判断もしやすい。
業務名を、場面へ直す
Before
既存顧客へのフォロー、見積作成、社内調整を担当します。裁量を持って幅広く活躍できます。
After
午前は顧客管理表から今週連絡する三社を選び、前回の約束と点検予定を確認します。問い合わせが来たら受付と回答時刻を返し、仕様が関わる内容は五行の相談票で技術担当へ渡します。価格、納期、安全に関わる判断は営業責任者へ戻します。
Afterには、派手な形容詞がありません。それでも、候補者は顧客記録を読む、連絡理由を考える、技術へ相談する、責任者へ戻す場面を想像できます。自分の経験をどこへ使えるかも比較できます。
最初の三か月を、到達点で書く
「研修後に独り立ち」では、研修内容も独り立ちの範囲も分かりません。
| 時期 | 完成させる仕事 | まだ単独で決めないこと |
|---|---|---|
| 1か月目 | 商談記録と確認メールを一件完成 | 顧客への送信 |
| 2か月目 | 既存顧客三社の次回日を更新 | 価格・納期の回答 |
| 3か月目 | 条件を限定した小案件を担当 | 例外・契約・安全判断 |
募集条件と本文が食い違わないよう、勤務地、業務内容、就業場所・業務の変更範囲など、明示が必要な事項は最新の法令・公式資料と実際の雇用条件で確認します。厚生労働省は2024年4月施行の労働条件明示ルール変更を案内しています。原稿の読みやすさだけで法的な明示を代替しないでください。
仕事の分解ができていない場合は、作業・確認・判断の棚卸しから始めます。採用前の受け入れは初日に渡す一件、入社後の計画は最初の30日の完成物へつながります。
参考資料
既存の求人原稿から「顧客対応」など最も大きな名詞を一つ選びます。担当者が昨日その仕事をした場面を聞き、時間、相手、材料、判断を一文へ戻してください。