新しい営業担当の最初の30日で、何を見て何を任せるか
入社初週は商品研修、二週目は先輩同行、三週目も資料を読む。本人は多くを学んでいるが、会社側は「そろそろ一人で動けるか」を感覚で判断する。本人も、どこまでできれば次へ進めるか分かりません。
最初の30日は、学習項目の消化より、毎週一つの完成物を顧客仕事へ近づける設計にします。見る、記録する、会話の一部を持つ、小さな案件を担当する。各週の完成物と、まだ単独で決めない条件をセットにします。
この図で決めること各週の合格は、誰かが使える完成物で決める。
1週目:一案件の流れを描く
商品一覧を暗記する前に、受注済みの一案件を選びます。問い合わせ、初回返信、現地確認、見積、受注、現場への引き継ぎ、納入後確認を追い、誰が何を判断したかを図にします。
完成条件は、社内の質問先と顧客へ返す節目を説明できることです。分からない工程があれば、研修資料の不足が見つかります。
2週目:既存顧客三社の次回理由を書く
売上、最新メモ、過去見積を読み、三社について次回日、連絡理由、最初の質問を作ります。まだ顧客へは送りません。先輩が、事実と推測が混ざっていないか、過去の約束を見落としていないかを確認します。
3週目:同席後の記録と一通を完成する
商談に同席し、事実・判断・約束の営業メモを90秒で作ります。先輩のメモと比較した後、約束した資料を送るメールか、確認する一問を下書きします。
ここで見るのは文章の上手さだけではありません。相手の発言を勝手に結論へ変えていないか、期限があるか、社内確認を顧客への約束と混ぜていないかです。
4週目:条件を限定した小案件を持つ
既存顧客への使用状況確認、標準品の見積受付など、会社が条件を決めた仕事を一件担当します。
| 任せる | 事前確認する | 単独で決めない |
|---|---|---|
| 初回連絡、記録、次回日の更新 | 送信前の文面、見積前提 | 価格例外、納期確約、仕様、安全、契約 |
上司は途中で全部を取り上げず、戻された判断へ理由を添えて返します。その判断を次回の基準へ残せば、二か月目から同じ質問を減らせます。
採用前に仕事が切れていない場合は初日に渡す一件の作り方、業務の境界が曖昧なら作業・確認・判断の棚卸しへ戻ります。技術相談を任せる段階では五行の相談票を共通の受け渡しにします。
30日の評価を「一人で売れたか」にしないでください。四つの完成物を並べ、顧客の事実を読み、約束を守り、判断を正しい相手へ戻せる範囲がどこまで増えたかを確認します。