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営業担当を採用する前に整えたい、7つの営業材料と90日間の受け入れ準備

営業担当を採用したあとに、社長が毎回「そのお客様は昔こういう話があって」「その見積は現場に聞かないと分からない」と説明している。新しい担当者は資料の場所も相談相手も分からず、確認のたびに仕事が止まる。そんな状態は、本人の経験だけでは埋められません。

先に必要なのは、大がかりな営業システムでも、分厚いマニュアルでもありません。誰に何を提案しているか、どこまで本人が判断してよいか、迷ったとき誰に何を持って相談するかを、実際の顧客と案件に沿って渡せる状態です。

この記事では、営業担当が入社後に動くための準備を、次の順番で整理します。

  1. 最初の90日で任せる責任を決める
  2. 7つの営業材料を一か所にそろえる
  3. 顧客の引き継ぎ記録と社内相談先を作る
  4. 実在する3社で試し、分からない箇所を直す

採用手法、面接での見極め、評価制度の設計はこの記事の範囲外です。また、この準備だけで採用や定着の結果が決まるものでもありません。目的は、入社した人が「何をするか」「どこで止めるか」「誰に聞くか」を理解できる仕事の土台を作ることです。

先に結論:資料集ではなく、判断と相談の道筋を渡す

採用前の準備というと、会社案内や製品カタログをそろえる話になりがちです。しかし、営業の仕事で繰り返し迷うのは、資料に書かれていない場面です。

  • どの顧客から連絡するのか
  • 過去の見積を、今も同じ条件で案内してよいのか
  • 顧客の要望を、その場で「できます」と答えてよいのか
  • 技術、納期、原価、値引きを誰に相談するのか
  • 面談後の記録をどこに残し、次の行動を誰が決めるのか

そこで、ファイルを集めるだけでなく、「使う場面」「本人が決めてよい範囲」「社内確認が必要な範囲」を一緒に書きます。最新版が分からない資料は、無理に完成扱いにせず、未確認と更新責任者を表示します。

厚生労働省の「中小企業・小規模事業者 人材活用ガイドライン」でも、採用などの手段を考える前に、実現したいことや解決したい課題を意識し、取り組んでもらう業務を切り出すことが示されています。ここでは、その考え方を中小企業の営業受け入れに当てはめます。

採用前に決めるのは「営業全般」ではなく、最初に任せる仕事

まず、「営業を任せる」という一文を、日々の仕事に分けます。たとえば、同じ営業でも次の仕事は必要な知識と社内確認が違います。

  • 既存顧客へ近況を聞く
  • 過去見積へ再連絡する
  • Webや電話からの問い合わせを受ける
  • 顧客の現場で要望を確認する
  • 技術部門へ見積条件を渡す
  • 見積書を提出し、回答期限を確認する
  • 失注や保留の理由を記録する

最初から全部を一人で持たせる必要はありません。「既存顧客への連絡と、過去見積の状況確認から始める」「技術仕様と価格の確定は責任者が行う」のように、入口と境界を決めます。

採用前に、次の5項目を一枚に書いてみてください。

項目記入する内容
この採用で進めたいこと例:止まっている過去見積への再連絡を月次で続ける
最初に任せる仕事例:対象抽出、履歴確認、文面作成、承認後の連絡、反応記録
まだ任せない判断例:値引き、特注可否、納期確約、契約条件の変更
日々の確認者例:営業責任者。技術事項は設計責任者
週次で見るもの例:連絡済みの相手、返答、未確認事項、次週の行動

この一枚は求人票を立派に見せるためではなく、社内で受け入れ方を合わせるためのものです。現実の仕事と説明がずれている場合は、採用文面だけでなく、任せ方そのものを見直します。

営業担当へ渡したい7つの営業材料

7つを別々の大作にする必要はありません。まずは共有フォルダと表計算シートでも進められます。大切なのは、同じ情報が複数の場所にあり、どれが新しいか分からない状態を避けることです。

営業材料最低限入れる内容使う場面
1. 役割と判断範囲任せる仕事、本人が決めてよいこと、確認が必要なこと毎日の優先順位と迷ったとき
2. 優先顧客と連絡理由会社、窓口の役割、最終接点、今連絡する理由その週に連絡する相手を決めるとき
3. 案件・見積・接点履歴提案内容、見積日、現在地、保留理由、次回行動顧客へ連絡する前後
4. 商品・サービスの説明向いている相談、確認事項、難しい条件、最新資料初回説明と社内への持ち帰り
5. 見積・提案の進め方必要情報、原価・技術・納期の確認先、承認順見積や提案を作るとき
6. 見せてよい実績用途、相談、対応、公開・個別共有の可否顧客に近い例を示すとき
7. 記録・振り返りの型面談記録、未確認事項、次回日、週次確認項目活動を社内へ戻すとき

1. 役割と判断範囲

仕事の一覧だけでなく、判断の境界を書きます。たとえば「問い合わせへの初回返信は作成できるが、送信前に責任者が確認する」「標準品の説明はできるが、用途への適合は技術へ確認する」という形です。

顧客との約束、技術仕様、見積条件、納期、値引き、契約条件は、会社ごとの承認ルールを明示します。新人に限らず、権限を渡す場面と止める場面が曖昧だと、本人は何でも聞くか、確認せず答えるかのどちらかに寄りやすくなります。

2. 優先顧客と連絡理由

全顧客の住所録を渡しても、最初の連絡先は決まりません。今月動かしたい相手を絞り、理由を一行で残します。

  • 最近問い合わせがあり、用途の確認が途中
  • 見積提出後、社内検討の予定日を過ぎている
  • 前回納入から時間がたち、使用状況を確認したい
  • 名刺交換後に資料送付だけで止まっている

名刺や問い合わせを連絡理由のある一覧へ変える手順は、名刺交換や問い合わせを、営業リストに変えるにはで詳しく整理しています。

3. 案件・見積・接点履歴

残すのは、長い訪問日報ではなく、次の人が会話を続けるための情報です。少なくとも「いつ」「誰と」「何を確認したか」「何が未確認か」「次にいつ何をするか」をそろえます。

見積は金額だけでなく、前提条件、版、提出日、有効期限、顧客の検討予定、現在の状態を結びつけます。古い見積を再び動かすときは、当時の価格や納期をそのまま案内せず、現在も有効か社内確認を挟みます。再連絡前の見方は、見積後の再連絡が止まるとき、まず見ることも参考になります。

4. 商品・サービスの説明

製品名、仕様、価格だけではなく、顧客のどんな相談で使われるかを現場の言葉で書きます。

  • よく相談される用途
  • 初回に聞く条件
  • 標準でできる範囲
  • 個別確認が必要な範囲
  • 対応が難しい条件
  • 最新カタログ、図面、仕様書の場所
  • 技術的な説明の確認者

古い資料を消せない場合は、「参考資料・現在は使用前に確認」と表示します。営業担当が資料を見つけられることと、その資料を外部へ送ってよいことは別なので、公開・送付の可否も分けます。

5. 見積・提案の進め方

見積書のテンプレートだけでなく、作成前に集める情報と承認順を残します。標準的な流れの一例は次のとおりです。

  1. 顧客の目的、対象、希望時期、制約、未確認事項を記録する
  2. 技術担当へ、可否と追加確認事項を相談する
  3. 原価、外注費、工事条件、納期を確認する
  4. 見積の前提と対象外を記載する
  5. 社内承認後に提出し、次の確認日を決める

「急ぎなら誰へ」「責任者が不在ならどこまで待つか」も決めます。ただし、安全、法令、品質、契約に関わる確認を、急ぎという理由で省く運用にはしません。

6. 見せてよい実績

実績は、社名や売上成果を並べるものだけではありません。「どんな用途で」「どんな相談があり」「何を確認し」「どの範囲を担当したか」を短くまとめると、近い相談を受けたときの説明材料になります。

顧客名、写真、図面、数値、取引条件を外部へ出す場合は、社内確認だけでなく顧客との合意も確認します。許可が取れていないものは「社内学習のみ」と表示し、匿名化すれば公開できると決めつけません。成果が確認できない場合は、対応内容までに留めます。

7. 記録・振り返りの型

面談や電話のあとに、最低限次の項目を残します。

  • 顧客が話した目的と現状
  • 今回確認できたこと
  • 社内へ持ち帰ること
  • 顧客へ約束した返答と期限
  • 次の連絡日と行動
  • 記録した人、確認した人、更新日

記録は監視のためではなく、約束を引き継ぎ、次の相談を短くするために使います。項目が多くて毎回埋まらないなら、使われていない欄を減らし、必要な情報が欠けるなら追加します。

顧客引き継ぎ記録の記入例

次は、形式を考えるための仮想例です。実在する会社、案件、取引条件を示すものではありません。

項目仮想の記入例
顧客東海部品工業(仮称)/生産技術の責任者が主な窓口
直近の接点7月10日に既存ラインの増産予定を確認
相談の目的秋の増産に向け、現在の搬送工程で対応できるか確認したい
提案中の内容現地確認後に、改造と部分更新の二案を比較する予定
提出済み資料会社案内のみ。仕様書と見積は未提出
未確認事項対象物の寸法、希望能力、停止可能日、既存設備の図面有無
顧客への約束確認項目を7月16日までにメールする
社内での相談技術責任者へ現地確認項目、工事責任者へ停止日条件を相談
次の行動社内確認後に質問表を送り、現地確認候補日を三つ提示
注意すること改造可否、価格、納期は現地確認前に確約しない
記録の状態7月11日更新。技術条件は未確認

この表で大事なのは、空欄を推測で埋めないことです。「分からない」と「これから誰が確認する」を分けて残します。顧客から聞いた希望と、自社が確認済みの回答も混ぜません。

個人の私的な連絡先や、引き継ぎに不要な人物評は記録しません。アクセスできる人を業務上必要な範囲に絞り、退職者のアカウントや個人所有の端末だけに情報を残さない運用にします。

社内相談先マップは「人の一覧」ではなく、相談の入口を書く

組織図を渡しても、新しい営業担当は「この相談を誰に、どこまで整理して持っていくか」が分かりません。相談先マップには、相談の種類、最初の窓口、持参する情報、最終判断者、返答の目安を書きます。

相談の種類最初の窓口相談時にそろえるもの営業がその場で決めないこと
技術可否技術責任者用途、対象、必要能力、現状、図面、未確認事項特注対応の可否、安全性、性能保証
納期・工事生産・工事責任者数量、希望日、停止可能日、現地条件製作日数、工事日、要員確保
原価・価格見積責任者仕様、数量、外注範囲、過去見積、変更点値引き、追加費用の免除
契約・支払経理・管理責任者見積条件、支払条件、顧客指定書式締日変更、契約条項への同意
公開・事例利用営業責任者使用目的、媒体、原稿、写真、顧客合意の状態顧客名、写真、数値の公開
苦情・事故・安全指定の緊急窓口発生時刻、場所、状況、顧客の連絡内容原因断定、補償、再稼働の判断

事故、安全、品質上の問題が疑われるときは、通常の営業判断で進めず、社内の緊急連絡と顧客側の安全手順を優先します。新しい担当者へ「困ったら社長」だけを伝えるのではなく、社長が不在のときの連絡順も決めておきます。

30日・60日・90日は、売上目標より責任の広がりで決める

入社直後の計画に、受注件数や見積件数だけを置いても、教える側が何を渡すかは決まりません。会社の商材、経験、顧客との関係によって進み方は変わるため、次の表はたたき台として調整してください。

期間主な責任任せる行動の例確認すること
1〜30日理解し、記録し、相談する現場と商品を知る、同行する、3社の履歴を読む、面談記録を作る説明できない用語、資料の不足、相談先、約束の記録漏れ
31〜60日一部を主導する関係のある既存顧客への連絡案を作る、承認後に連絡する、同行商談の一部を進行する顧客の話と自社判断を分けたか、持ち帰り事項を期限内に返したか
61〜90日決めた範囲を担当する担当顧客の次回行動を提案する、標準案件の社内確認を進める、週次で状況を共有する権限外の約束をしていないか、案件を一人で抱えていないか、次の支援は何か

最初の30日:読むだけでなく、実際の仕事と結びつける

カタログを読む日と、現場を見る日と、顧客履歴を読む日を分断しません。たとえば一社の顧客について、過去の相談、見積、納入実績、関連製品、社内相談先をたどり、先輩の訪問に同行します。戻ったら、何を聞き、何を持ち帰ったかを書き、確認者と振り返ります。

60日まで:承認を挟みながら、一部を任せる

関係ができている顧客への近況確認や、過去見積の状況確認など、範囲を決めて主導してもらいます。送信、見積、技術回答の前には会社の確認を挟みます。同行者は会話を奪わず、どの場面で補足したかを面談後に共有します。

90日まで:担当範囲を明示し、次の育成計画を決める

一律に単独訪問や受注を求めるのではなく、会社が合意した範囲を自分で進め、必要な場面で相談できることを確認します。90日目には本人だけを評価せず、資料、相談ルート、同行の仕方に足りなかったものも振り返ります。次の90日で広げる責任と、引き続き確認が必要な判断を更新します。

ガイドラインは、OJTについて、具体的な経験、振り返り、学びの整理、次の実践という循環と、課題や成果を定期的に振り返って内容を更新することを重視しています。営業の受け入れでも、「一度教えた」で終えず、実際の顧客対応から材料と教え方を直す考え方が使えます。

採用前に、実在する3社で試運転する

営業材料が使えるかどうかは、架空のきれいな案件ではなく、今動かしたい実在の3社で確かめます。ここでいう3社は目安です。個人情報や機密情報を検証用に複製せず、社内で権限のある人だけが正本を使います。

3社の選び方

同じ状態の顧客だけにしない方が、抜けている項目が見えます。

  1. 見積提出後に返答待ちの会社
  2. 既存顧客で、しばらく連絡できていない会社
  3. 問い合わせや名刺交換後、次の行動が決まっていない会社

既存顧客を選ぶときは、既存顧客への追加提案や定期フォローが止まるときの確認項目も使えます。

試運転の手順

  1. 7つの材料と引き継ぎ記録を、3社分だけそろえる
  2. その顧客を詳しく知らない社内メンバーに読んでもらう
  3. 「次に何をするか」「何を答えてはいけないか」「誰に相談するか」を説明してもらう
  4. 分からなかった箇所を、その場で質問として残す
  5. 正しい情報を持つ人へ確認し、資料と相談先マップを更新する
  6. 更新日と更新した人を記録する

「読めば会社のすべてが分かるか」ではなく、「最初の一歩を決め、危ない判断の前で止まれるか」で確認します。3社で同じ質問が出たら、個別の説明ではなく共通資料へ戻します。

よくある失敗と直し方

失敗1:共有フォルダへ全部入れて終わる

ファイル数が増えても、どれが正本か、いつ使うかが分からなければ動けません。フォルダの先頭に一覧を置き、資料名、用途、更新日、更新する人、外部送付の可否を示します。

失敗2:できることだけを書き、難しい条件を書かない

良い点だけの資料では、営業担当が顧客の相談をどこで持ち帰るべきか判断できません。標準対応、個別確認、対応外、情報不足を分けます。

失敗3:ベテランのやり方を一言一句まねさせる

会話例は入口として役立ちますが、顧客の言葉を無視して台本どおり進めるためのものではありません。「なぜその質問をするか」「回答によって誰へ相談するか」まで伝えます。

失敗4:件数だけで最初の90日を埋める

電話件数や訪問件数だけでは、顧客理解、社内確認、記録が置き去りになることがあります。行動量を見る場合も、持ち帰り事項への返答、次回行動、相談内容と一緒に確認します。

失敗5:教える人を決めず、周囲の善意に任せる

「誰にでも聞いて」では、質問するたび相手を探すことになります。日々の確認者と、技術・見積・契約・安全の窓口を分けます。確認者にも時間が必要なので、毎日10分、週1回30分など、会社で続けられる振り返り枠を先に確保します。

失敗6:分からない欄を、推測で埋める

顧客の希望、前任者の記憶、自社の確認済み回答を混ぜると、誤った約束につながります。「顧客から聞いた」「社内確認済み」「未確認」を表示し、未確認には確認先と期限を付けます。

失敗7:受け入れ資料と求人情報が食い違う

求人では既存顧客中心と説明し、実際は新規開拓だけを任せる、といった違いがないか確認します。厚生労働省が運営する「しょくばらぼ」の企業向け案内では、十分な職場情報の提供は、入社前後の企業への印象の差による早期離職を防ぐ一助になることが期待できるとされています。これは営業職の離職理由を断定する資料ではありませんが、仕事の範囲や職場情報を事前に具体化する理由の一つになります。

営業採用前の確認チェック表

  • この採用で進めたい営業課題を一文で書いた
  • 最初に任せる仕事と、まだ任せない判断を分けた
  • 7つの営業材料の置き場所と正本を決めた
  • 古い資料、未確認情報、外部送付不可の資料を表示した
  • 顧客引き継ぎ記録に、未確認事項と次回行動がある
  • 技術、納期、価格、契約、公開、安全の相談先を決めた
  • 社長や責任者が不在のときの連絡順を決めた
  • 30日・60日・90日で広げる責任を決めた
  • 実在する3社で、次の行動が分かるか試した
  • 顧客名、個人連絡先、図面、条件へ必要以上にアクセスさせていない
  • 毎週、本人と受け入れ側の両方から不足を振り返る時間を確保した
  • 求人時の説明と、実際に任せる仕事が一致しているか確認した

全部を一度に整えられない場合は、「役割と判断範囲」「3社分の引き継ぎ」「社内相談先」の三つから始めます。ここがあれば、実際の仕事を通じて、次に足すべき材料を見つけやすくなります。

よくある質問

営業経験者を採用する場合も、ここまで必要ですか。

業界や商材が違えば、顧客との約束、見積の作り方、技術確認、社内承認は異なります。経験がある人にも、会社固有の判断範囲と相談ルートは渡します。一方で、すでにできる仕事まで一律に研修する必要はありません。最初の面談で経験を確認し、30日・60日・90日の責任範囲を調整します。

SFAやCRMを先に導入した方がよいですか。

すでに運用できる仕組みがあるなら、その正本を使います。まだない場合は、最初から新しいシステムを入れることを前提にせず、3社分の項目と更新の流れを表計算シートなどで試します。誰が何のために更新するかが見えてから、検索、権限、通知、集計など必要な機能を判断します。

マニュアルは何ページ作ればよいですか。

ページ数に基準はありません。実際の3社について、次の行動、止める判断、相談先が分かるかで見ます。繰り返し出る質問は共通資料へ、顧客固有の情報は引き継ぎ記録へ分けると、同じ説明の重複を減らせます。

既存の資料が古く、直す時間がありません。

古いものを最新版として渡さないことが先です。「現在使用可」「使用前に確認」「保管のみ」に分け、よく使う一つから更新します。価格、仕様、法令、安全、契約に関わる資料は、責任者の確認を優先します。

3社分を、営業を知らない社員に見せる理由は何ですか。

作成した本人は、書かれていない前提を頭の中で補えます。顧客を詳しく知らない人に見てもらうと、「この見積は今も有効か」「誰へ聞くか」「次回日はいつか」といった抜けを見つけやすくなります。ただし、業務上見る必要のない機密情報は共有せず、権限のある範囲で確認します。

今日始めるなら、1社と30分から

まず今動かしたい顧客を一社選び、直近の接点、提案中の内容、未確認事項、次の行動、社内相談先を書きます。書けない箇所は問題ではありません。空白のままにせず、「誰に聞けば分かるか」を付ければ、準備する順番になります。

その一社を使って、入社初日の人に渡すつもりで説明してみてください。説明の途中で昔のメール、個人の記憶、別のフォルダを探したところが、次に整える場所です。

営業担当へ渡す材料を三社分から整理したい場合は、手元の顧客・見積・実績を見ながら、最初の一枚を一緒に作れます。

参考資料

外部資料は、中小企業の人材活用と職場情報提供についての一般的な指針です。この記事に記載した表、仮想例、30日・60日・90日の区分、3社での試運転は、公的機関が成果を保証する方法ではありません。自社の商材、顧客との契約、就業ルール、情報管理に合わせて調整してください。

まずは相談から

営業の次の一手を、一緒に決めませんか。

資料が全部そろっていなくても大丈夫です。いま手元にあるものから話せます。今月動かせる相手と、送る言葉まで、一緒に決めましょう。