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面接で仕事内容の認識ずれを減らす質問の作り方

求人票や採用ページを整えても、面接で何を聞けばよいか決まっていない。会話は盛り上がったのに、入社後に「思っていた仕事と違う」となる。これは、面接が人柄確認だけで終わり、実際の仕事内容と判断範囲を確認できていないと起きやすくなります。

面接質問は、応募者を試すためだけのものではありません。会社が任せたい仕事を具体的に伝え、応募者が働く場面を想像できるようにするための道具でもあります。

面接で確認したいのは、職務に関係する適性・能力と、入社後に必要な受け入れ準備です。質問を作るときは、公正な採用選考の範囲を外さず、仕事内容に結びつく場面へ絞ります。

面接質問の前に、任せる仕事を一つ決める

質問を作る前に、最初に任せる仕事を決めます。

  • 問い合わせ内容を確認し、担当者へつなぐ
  • 見積データを入力し、不足情報を社内へ確認する
  • 顧客から届いた写真や資料を整理する
  • 採用ページの原稿を現場へ確認する
  • 点検記録を管理表へ残す

「幅広くお願いします」では質問が作れません。最初の30日で担当する仕事、相談先、まだ任せない判断を分けます。仕事内容の切り出しは、求人票を書く前に、任せる仕事を切り出すには採用ページを作る前に、仕事内容を言葉にするにはが近い入口です。

聞くのは、職務に関係すること

面接では、本人の適性・能力に関係する質問に絞ります。家族、出身、思想・信条、生活環境など、職務遂行と関係のない事項は聞きません。

聞きたいこと質問の方向
仕事の理解この仕事で最初に覚える必要がありそうなことは何だと思いますか
確認の仕方分からないことが出たとき、どう確認しますか
記録の残し方次の担当者が見ても分かるように、何を残しますか
顧客対応その場で答えられない質問を受けたら、どう返しますか
優先順位複数の依頼が重なったとき、何を先に確認しますか

質問は、応募者の人格を評価するためではなく、実際の仕事で必要な行動を確認するために作ります。

面接質問を「場面」で作る

抽象的な質問だけでは、入社後の仕事とつながりにくくなります。

弱い質問:

コミュニケーション力はありますか。

見直した質問:

顧客から「いつ返事をもらえますか」と聞かれたが、自分では納期判断ができない場面を想定します。あなたなら、相手に何を伝え、社内の誰へ何を確認しますか。

この質問なら、仕事の場面、確認先、顧客への返し方が見えます。応募者に完璧な答えを求めるのではなく、仕事の進め方を具体的に話せます。

5つの質問カテゴリ

面接では、次の5カテゴリから必要なものを選びます。

カテゴリ確認すること質問例
仕事理解任せる仕事をどう捉えたか求人票を読んで、最初に担当する仕事は何だと思いましたか
確認行動分からない時の動き金額や納期をその場で判断できないとき、どう対応しますか
記録次の人へ残す力顧客から聞いた内容を、どんな項目で残しますか
優先順位複数業務の整理返信、入力、社内確認が重なったら何から確認しますか
受け入れ入社後に必要な説明入社後に最初に見たい資料や説明は何ですか

全カテゴリを聞く必要はありません。職種ごとに、仕事の入口に関係する質問へ絞ります。

評価基準も先に決める

質問だけを作っても、面接官ごとに評価が変わると意味がありません。質問ごとに、見る観点を決めます。

質問見る観点
その場で答えられない顧客質問への対応分からないことを断定せず、確認先と回答時期を伝えられるか
顧客メモの残し方事実、未確認、次の行動を分けられるか
優先順位の付け方緊急度、顧客影響、社内確認の必要性を分けられるか
入社後に見たい資料自分が働くために必要な情報を言葉にできるか

評価は、好き嫌いではなく、職務に必要な行動に基づいて行います。

応募者にも確認してもらう

面接は会社が質問するだけではありません。応募者が仕事内容を確認できる時間も必要です。

  • 最初の1か月で任せる仕事
  • まだ任せない判断
  • 分からないときの相談先
  • 忙しい時期に起きること
  • 評価される行動
  • 入社後に見る資料

これを説明すると、入社後の認識ずれを減らしやすくなります。良く見せるために大変な場面を隠すより、最初に覚える順番と相談先を伝える方が現実的です。

聞いてはいけない方向へ流れないために

面接では、雑談のつもりで職務に関係のないことを聞いてしまうことがあります。事前に、聞かない事項を面接官で確認します。

避ける方向代わりに聞くこと
家族構成や家庭事情勤務条件として確認が必要な事実だけを、募集条件に沿って確認する
出身地や本籍通勤や勤務地の条件がある場合は、その条件への対応可否を確認する
思想・信条、愛読書、尊敬する人物職務上必要な知識、経験、行動を確認する
生活環境の詮索業務時間、勤務場所、必要な配慮の申し出方法を確認する

不安な場合は、面接質問リストを作り、関係者で事前確認します。

面接後に受け入れ準備へ戻す

面接で分かったことは、採否判断だけでなく、入社後の受け入れ準備にも使います。

面接で分かったこと受け入れ準備
顧客対応経験はあるが、見積経験は浅い見積の確認ルートと過去例を用意する
記録は得意だが、技術用語に不安がある用語集と相談先を用意する
優先順位付けに迷いやすい朝の確認ルールを作る
入社後に現場見学を希望初月の同行予定を組む

新しい営業担当の受け入れ準備は、新しい営業担当が最初の30日で確認したい顧客・案件・実績にもつながります。

今日始めるなら、一職種だけ質問を作る

全職種の面接設計を一度に作る必要はありません。まず一職種だけ選びます。

  1. 最初に任せる仕事を一つ書く。
  2. その仕事で迷う場面を三つ出す。
  3. 場面ごとに質問を一つ作る。
  4. 見る観点を一文で書く。
  5. 聞かない事項を面接官で確認する。

これだけでも、面接が感覚的な会話から、仕事内容を確認する場へ変わります。

よくある質問

人柄を見る質問はしてはいけませんか。

人柄という言葉だけで評価すると曖昧になります。代わりに、職務で必要な行動へ置き換えます。「丁寧な人か」ではなく、「顧客から未確認の質問を受けたとき、事実と確認予定を分けて返せるか」のように聞きます。

未経験者にはどんな質問がよいですか。

経験の有無を責める質問ではなく、覚え方、確認の仕方、記録の残し方を聞きます。入社後に教える前提で、最初に必要な資料や相談先も確認します。

面接官が複数いる場合、何をそろえるべきですか。

質問リスト、評価観点、聞かない事項をそろえます。面接官ごとに雑談の方向が変わると、公正さも仕事内容の伝わり方も崩れやすくなります。

参考資料

面接で仕事内容の確認が曖昧になっているなら、求人票、採用ページ、現場の仕事内容を並べ、一職種分の質問と評価観点を作るところから始められます。

まずは相談から

営業の次の一手を、一緒に決めませんか。

資料が全部そろっていなくても大丈夫です。いま手元にあるものから話せます。今月動かせる相手と、送る言葉まで、一緒に決めましょう。