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営業日報や活動メモを、次の連絡に変えるには

営業日報や活動メモを書いているのに、次の連絡に使えていない。訪問件数や電話件数は残っているが、顧客が何を気にしていたか、次に何を送るか、誰が確認するかが分からない。

この状態では、記録は増えても営業は進みません。日報やメモは、報告のためだけではなく、次の連絡を決めるための材料にします。

この記事では、中小BtoB企業が営業日報や活動メモを、次回フォロー、提案、社内引き継ぎへつなげる方法をまとめます。営業管理ツールの導入をすすめる記事ではなく、今あるメモを営業で使える形へ整える実務ガイドです。

行動だけの記録では、次に動けない

次のような日報は、活動量は分かりますが、次の営業には使いにくいです。

  • A社訪問
  • B社へ電話
  • C社へ資料送付
  • D社見積提出
  • 新規5件架電

何をしたかは分かります。けれど、相手の反応、残った課題、次に送るもの、社内で確認する人が分かりません。翌週に見返しても、何から動けばよいか決めにくくなります。

残したいのは、5つの情報

営業日報や活動メモには、最低限この5つを残します。

項目書くこと次に使う場面
接点いつ、誰と、何について話したか履歴確認
相手の反応関心、迷い、質問、拒否、保留理由次回文面
未確認事項社内で確認すること、相手から待つこと宿題管理
次回アクション誰が、いつ、何をするかフォロー順
判断材料見積、実績、資料、写真、担当者情報提案準備

きれいな文章でなくても構いません。あとで見返して、次に何をすればよいか分かることを優先します。

事実、所感、次の行動を分ける

営業メモでは、事実と所感が混ざりやすくなります。

書き方問題
反応はいまいちだった何が起きたか分からない
価格が高そう相手が言ったのか、こちらの推測か分からない
来月フォロー誰が何をするか分からない

次のように分けます。

区分書き方
事実相手は「予算時期は9月」と発言
所感価格よりも社内稟議のタイミングが止まりそう
次の行動8月下旬に、稟議用の確認項目をメールで送る

所感を書くこと自体は悪くありません。ただし、事実と分けて残します。次の担当者が見たときに、何が確認済みで、何が推測か分かるようにします。

次回アクションは、動詞だけで終わらせない

「フォローする」「確認する」「資料を送る」だけでは、実行されにくくなります。

次回アクションは、次の4点で書きます。

  1. 誰が: 営業、技術、社長、顧客担当者
  2. いつまでに: 日付、週、相手の予定前
  3. 何を: メール、電話、資料、見積、確認
  4. 何のために: 判断、社内共有、見積前確認、次回商談

例:

7月30日までに、営業がA社へ既存設備の写真と希望時期を確認する。見積前に現地確認が必要か判断するため。

ここまで書くと、日報は次の行動予定になります。

顧客ごとの履歴に戻す

日報が日付単位でしか残っていないと、顧客ごとの流れが見えません。活動メモは、顧客や案件の履歴へ戻します。

日付単位の記録顧客単位へ戻す情報
7/23 A社訪問A社の最新接点、相手の反応、次回確認
7/23 B社へ資料送付B社へ送った資料、返信期限
7/23 C社見積提出C社の見積日、前提、有効期限、再連絡予定

見積提出後のフォローは、見積後の再連絡が止まるとき、まず見ることへつなげます。既存顧客の定期フォローなら、既存顧客への追加提案や定期フォローが止まるときの履歴項目も使えます。

週次で見るのは、件数より「止まり方」

週次確認では、訪問件数や電話件数だけでなく、止まっている理由を見ます。

止まり方見ること次の手
相手待ち返信期限、相手が何を確認中か再連絡の一通
社内待ち技術、見積、社長判断、資料作成確認先と期限
情報不足写真、仕様、担当者、予算時期問い合わせ文面
提案不足添える実績、資料、比較材料資料作成
追う理由なし次の連絡理由がない保留、時期再設定

これを見ると、営業担当を責める会議ではなく、次に動かす仕事を決める会議になります。

活動メモから文面を作る

活動メモは、次回メールの素材になります。

メモ

A社。既存設備の稼働時間が増えている。担当者は秋の繁忙期前に点検した方がよいか気にしていた。契約範囲は未確認。技術へ確認が必要。

次回メール

先日はお時間をいただき、ありがとうございました。

秋の繁忙期前に、既存設備の使用状況を確認したいというお話を伺いました。 まず、現在の稼働時間、気になっている症状、点検や保守契約の範囲を確認できれば、次に見るべき範囲を整理できます。

技術的な判断が必要な内容は、社内で確認したうえで改めてご案内します。

営業メモに、相手の発言、未確認、次の行動が残っていれば、メールはゼロから書かなくてよくなります。

管理表に入れる項目

最初から複雑な顧客管理を作らなくても、次の項目だけで運用できます。

項目入れる内容
会社顧客名、担当者
最新接点日最後に話した日
接点内容訪問、電話、メール、問い合わせ、展示会
相手の反応関心、質問、保留理由
未確認事項社内確認、相手待ち、資料待ち
次回アクション誰が、いつ、何をするか
次回日具体日または週
状態商談中、見積中、資料待ち、保留、終了
参照資料見積、提案資料、写真、過去メモ

入力欄を増やしすぎると続きません。まずは、次回アクションと次回日が入ることを優先します。

営業担当を採用する前にも使える

営業日報や活動メモが整理されていると、新しい営業担当を採用したときの受け入れにも使えます。

  • どの顧客が今動いているか
  • 何を提案しているか
  • 過去の見積や資料はどこにあるか
  • 誰に確認すればよいか
  • どこまで任せてよいか

営業担当の受け入れ準備は、営業担当を採用する前に、社内で整理しておきたい7つの営業材料で詳しく整理しています。日報は、採用後の管理ではなく、採用前の引き継ぎ材料にもなります。

よくある失敗と直し方

毎日書くことが目的になる

日報を提出したかどうかだけを見ると、内容が薄くなります。週次で、次回アクションが実行されたかを見ます。

上司への報告で終わる

日報は上司のためだけではありません。顧客履歴、見積前確認、次回文面、引き継ぎに使います。顧客単位へ戻す仕組みを作ります。

感想だけが残る

「よい雰囲気だった」「難しそう」では次に使えません。相手の言葉、確認した事実、次に聞くことを分けます。

ツール導入から始める

管理ツールは便利ですが、項目と運用が決まっていないと入力先が増えるだけです。まず、今のメモから5項目を抜き出します。

今日始めるなら、昨日のメモを一件だけ直す

最初の一歩は、営業日報の全面刷新ではありません。昨日の活動メモを一件だけ選び、次の形へ直します。

  1. いつ、誰と話したか。
  2. 相手は何を言ったか。
  3. こちらの所感は何か。
  4. 未確認のことは何か。
  5. 次に、誰が、いつ、何をするか。

この一件を作ると、自社の日報で抜けている項目が見えてきます。次に、同じ形を管理表へ入れます。

営業日報や活動メモがあるのに次の連絡へつながっていない場合は、直近の数件を一緒に見て、次回アクションと文面に変えられます。まずは営業の次の一手を相談するから、今使っているメモの形を教えてください。

参考資料

この記事は特定の営業管理ツールを前提にしていません。手元のメモ、スプレッドシート、既存の顧客管理表でも始められるよう、最初に残す項目へ絞って整理しています。

まずは相談から

営業の次の一手を、一緒に決めませんか。

資料が全部そろっていなくても大丈夫です。いま手元にあるものから話せます。今月動かせる相手と、送る言葉まで、一緒に決めましょう。