見積後の再連絡は、何を確認してから送る?
見積を送ってから十日。先方から返事はない。営業会議では「来週、もう一度聞いてみます」と答えたものの、送れる文面は「ご検討状況はいかがでしょうか」しか浮かばない。
このとき足りないのは、気の利いた催促文ではありません。見積提出時に、相手がまだ決めていなかったことの記録です。仕様、社内会議、予算時期、ほかの選択肢。どの空欄で止まったかが分かれば、再連絡は状況確認から一つの質問へ変わります。
「提出から何日」で一律に追うと、話が戻る
同じ日に二件の見積を出しても、次に連絡する日は同じとは限りません。一件は三日後の会議で比較され、もう一件は翌四半期の予算で検討されるかもしれません。七日後、十四日後という社内ルールだけで追えば、早すぎる案件と遅すぎる案件が混ざります。
見積書、提出メール、商談メモを開き、次の四つへ日付か相手の言葉が残っているかを見ます。
| 未決定事項 | 記録があれば使う日付 | 空欄なら聞く一問 |
|---|---|---|
| 仕様・範囲 | 技術確認の回答日 | 比較中の条件はどこか |
| 社内判断 | 会議、稟議、責任者確認の日 | いつ、誰が判断するか |
| 予算 | 予算申請、執行開始の月 | どの時期なら検討できるか |
| 優先度 | 操業、採用、他案件の節目 | 再開するとしたら何が変わった時か |
日付が一つあるなら、その直前か直後に連絡します。全部空欄なら、状況を聞く前に「いつ判断する案件か」を尋ねます。
この図で決めること質問と次回日が対になれば、催促を確認へ変えられる。
返答を選ばせる文面には、逃げ道も入れる
「検討中です」と返されたあと、また止まる文面は役に立ちません。質問は、相手が短く答えられ、その回答によってこちらの仕事が変わる形にします。
先日お送りした見積について、こちらで用意する材料を確認したく連絡しました。現在は、仕様の比較中、社内日程の調整中、今期は見送り、のどれに近いでしょうか。比較中でしたら、確認したい条件を一つ教えてください。見送りの場合も、その旨だけお返しいただければ、こちらからの連絡を止めます。
見送りを選べない文面は、相手に説明の負担を残します。こちらも「検討中」の案件を抱え続けます。断りや保留を答えられるようにしておく方が、次に追う案件を正しく選べます。
回答後のカードまで作ってから送る
送信前に、返事ごとの動きを営業記録へ置きます。
| 返事 | 次にすること | 記録する日 |
|---|---|---|
| 仕様を比較中 | 比較条件を一つ受け、技術へ確認する | 回答を返す日 |
| 社内で調整中 | 会議日と必要資料を聞く | 会議の前日 |
| 予算待ち | 予算が動く月を聞く | その一か月前 |
| 見送り | 確認できた理由だけを残す | 再開条件がある場合のみ |
| 返事なし | 二回目で止める等、社内上限を適用する | 最終連絡日 |
提出時点で前提が曖昧だった案件は、見積依頼の受付で確認することまで戻ると、次から同じ空欄を減らせます。相手担当者が社内説明で止まっているなら、社内検討に渡す一枚を添える理由があります。見送りの言葉が取れた案件は、失注理由を次へ残す方法で事実と推測を分けます。
今日開くのは、最も古い見積とは限りません。提出時の未決定事項が一つ見える見積を選び、その一項目だけを聞く文面と、返答後の日付をセットで作ってください。