失注理由を、次の提案で使える記録にする
失注案件の理由欄に「価格」と入れる。月次会議では「価格競争が厳しい」と共有される。けれど、総額が高かったのか、範囲が広かったのか、支払条件か、導入後の負担まで含めた比較かは分かりません。次の見積で変えることも決まりません。
相手の「高い」は、何かと比べた結果です。原因の名前として処理せず、発言を原文で残し、確認できた事実、こちらの推測、次に検証することを分けます。
この図で決めること価格負けという分類だけでは、次の案件で試すことが決まらない。
「価格」を四つの比較へ分ける
| 比較 | 確認すること | 次回変えられること |
|---|---|---|
| 総額 | 他案と含む範囲が同じか | 範囲と除外を明示 |
| 時期 | 支出時期、回収、予算枠に合うか | 分割、時期、段階案 |
| リスク | 保証、停止、社内負担をどう見たか | 条件と対応範囲を説明 |
| 優先度 | 他案件と比べ、今決める理由があったか | 判断期限と再開条件を確認 |
競合価格が分からなくても、どの比較で止まったかは聞けます。「差し支えなければ、総額、時期、社内負担のどれが最も判断に影響したか教えてください」と、答えやすい範囲で確認します。
一案件の振り返りを、四行で完成する
相手の発言:今回は総額と工事停止の長さから、既存方法を続ける。 確認できた事実:他案の金額・範囲は未確認。停止可能日は二日だった。 こちらの推測:更新案だけを出し、短い停止の修理案を比較できなかった可能性。 次回の検証:見積前に停止可能日を聞き、修理・更新の比較範囲を合意する。
推測を消す必要はありません。ただし「原因」として確定せず、次の案件で確かめる仮説にします。一度に資料、価格、質問、提案時期を全部変えると、何が効いたか分かりません。最も再発しそうな一項目を選びます。
顧客へ反省会を頼まない
失注後の確認は、相手に長い説明や競合情報の開示を求める場ではありません。答えない選択を残し、一問で終えます。関係を継続したい場合も、次回提案を急がず、再開条件があれば記録します。
見積後にまだ結論が出ていない案件は未決定事項から再連絡を作る方法で追います。価格条件そのものを変更する場合は条件差分から協議する方法、相手の社内説明が不足した場合は持ち帰る判断票へ次回の変更を戻します。
次の失注会議では「価格」を禁止語にする必要はありません。その下へ、相手の発言、確認済み、推測、次回検証の四行を追加し、次の一案件で変えるものを一つだけ決めてください。