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営業資料を作る前に、まず決めること

営業資料を作りたい。会社案内をきれいにしたい。サービス説明のスライドが必要だ。そう思って作り始めたのに、完成した資料が商談で使われないことがあります。

原因は、デザインやページ数の前にあるかもしれません。誰に見せる資料なのか、どの場面で使うのか、読み終えた相手に次に何をしてほしいのか。この三つが曖昧だと、資料は会社紹介で止まります。

この記事では、中小BtoB企業が営業資料を作る前に決めたいことを整理します。資料を作ること自体を目的にせず、次の商談や問い合わせに近づけるための準備です。

先に決める四つのこと

営業資料の前に、次の四つを一枚に書きます。

決めること問い資料への反映
相手誰が読むのか読者の困りごとから始める
目的何を判断してほしいのか説明する範囲を絞る
場面商談中か、送付後に一人で読むのか情報量と補足を変える
次の行動読後に何をしてほしいのかCTAや問い合わせ導線を置く

この四つが決まると、載せる情報と削る情報が見えてきます。逆に、ここがないまま作ると、沿革、事業内容、特徴、実績、料金が並んだだけの資料になりがちです。

会社紹介で止まる資料の見直し方

自社から始めていないか

「当社は創業何年で、こういう事業をしています」から始めると、読者は自分の話として読みにくくなります。営業資料の入口は、相手が今困っている場面から始めます。

たとえば、設備会社向けなら「見積を出した後の連絡が止まる」「納入後のフォローが担当者の記憶頼みになる」。採用向けなら「求人票に仕事内容を書けない」。相手が口にしそうな場面を先に置きます。

強みを、相手の判断材料に変えているか

強みは、言い切るだけでは伝わりません。「柔軟に対応します」ではなく、「最初に現場の資料を見て、できること、確認が必要なこと、今は扱わないことを分けます」のように、相手が判断できる形へ変えます。

次の行動が一つに絞れているか

読み終えた相手に、資料請求、見積依頼、打ち合わせ、社内共有、問い合わせのどれをしてほしいのか。全部を同時に求めると、どれも動きにくくなります。

最初の資料なら「一度状況を聞かせてください」。商談後の資料なら「この三点を確認できれば次の見積へ進めます」。場面ごとに次の行動を変えます。

資料化の前に集める材料

資料の見た目を整える前に、社内から次の材料を集めます。

材料見るもの資料で使う場所
読者の困りごと問い合わせ、商談メモ、失注理由冒頭の課題
提供できること対応範囲、進め方、納品物サービス説明
できないこと対応外、確認が必要な条件期待値調整
進め方初回相談から次の判断まで流れの説明
証拠公開できる実績、写真、資料、社内手順信頼材料
次の一歩面談、資料確認、見積前のヒアリングCTA

公開できる実績が少ない場合は、無理に数字を作りません。代わりに、進め方、確認すること、できあがるもの、社内で使える形を具体化します。

商談中に使う資料と、送った後に読まれる資料は分ける

同じ資料を、商談中の画面共有にも、メール添付にも、社内稟議にも使おうとすると、中途半端になります。

商談中に使う資料

話しながら見る資料は、情報を詰め込みすぎません。相手の発言に合わせて、課題、進め方、確認したいことを見せます。

  • 1ページ1論点にする
  • 図や表で順番を見せる
  • 詳細説明は口頭で補う
  • その場で聞く質問を入れる

送った後に読まれる資料

商談後に相手が社内で共有する資料は、単体で意味が分かる必要があります。口頭で話した前提が抜けると、相手が説明できません。

  • 課題と背景を短く書く
  • 自社で確認することを明記する
  • 料金や範囲は未確定なら未確定と書く
  • 次に必要な情報を箇条書きにする

商談後に再連絡が止まりやすい場合は、見積後の再連絡が止まるとき、まず見ることのように、次の連絡理由まで資料に含めます。

最初の営業資料は、7ページで足りる

最初から大きな資料を作る必要はありません。営業で使う入口なら、次の7ページから始めます。

  1. 相手の困りごと: 読者が「うちの話だ」と思える場面
  2. 放置すると止まること: 何が進まないのか
  3. 一緒に整理すること: 何を見るのか
  4. できあがるもの: 文面、ページ、資料、リスト、管理表など
  5. 進め方: 話す、作る、小さく動かす、反応を見る
  6. 向いている相談・向いていない相談: 期待値を合わせる
  7. 次の行動: 問い合わせ、初回相談、資料共有など

この構成は、となりの成長室のLPやサービス説明にも近い考え方です。最初に全部の機能を説明するのではなく、読者の止まっている場面から入ります。

営業資料の前に作る一枚メモ

資料づくりを始める前に、次のメモを埋めます。

項目書くこと
読者誰が読むか。社長、担当者、現場責任者など
場面初回商談、商談後送付、紹介後の確認など
相手の困りごと相手が口にしそうな言葉で書く
こちらが見る材料既存資料、顧客リスト、見積、問い合わせ、業務表など
できあがるもの文面、ページ、資料、管理表など
まだ約束しないこと売上、受注、採用、技術仕様、価格確定など
次の行動相談、資料共有、社内確認、見積前ヒアリングなど

この一枚が書けない状態でデザインに進むと、資料の途中で迷います。逆に、この一枚があれば、スライドやページの順番は決めやすくなります。

よくある失敗

会社概要から始める

会社概要は必要な場合もあります。ただし、冒頭に長く置くと、読者の困りごとへ届く前に離脱されます。最初は相手の場面、後半で信頼材料として会社情報を置きます。

サービスの特徴を並べる

特徴だけでは、相手が自社に関係あるか判断できません。特徴の横に「どんな場面で役立つか」「何を確認してから進めるか」を書きます。

実績を盛る

公開許可のない実績、未確認の数字、成果を断定する表現は使いません。実績が出せないなら、進め方と確認項目で信頼を作ります。

CTAが複数ある

資料請求、問い合わせ、無料相談、見積依頼を全部置くと、次の行動がぼやけます。今の資料の目的に合わせて一つに絞ります。

資料を作って終わる

資料は、商談や連絡で使って初めて改善できます。送った後に、どのページで質問が出たか、どこで説明が止まったかを見て直します。

検索で見つけてもらうなら、資料そのものより「困りごと」から書く

検索では「営業資料 作り方」「提案資料 何を書く」のような言葉もあります。ただ、ページの中身は作り方の一般論だけにしません。

Googleの検索向けドキュメントでも、検索順位の操作ではなく、ユーザーに役立つ内容を作ることが重視されています。この記事でも、キーワードを詰めるより、営業資料を作る前に実際に決める項目へ寄せます。

ページのtitleやdescriptionには、読者が探しそうな言葉を入れます。ただし本文では、社長や営業責任者がそのまま社内で使える表、確認項目、順番を置きます。

資料の冒頭は、一文で相手を絞る

営業資料の最初に置く一文は、資料全体の方向を決めます。ここが広すぎると、後ろのページも広がります。

弱い例:

中小企業の営業活動を幅広く支援します。

見直した例:

見積を出した後の連絡が止まり、次に追う相手と送る文面が決まっていない会社向けの資料です。

後者は、読む相手、困りごと、資料で扱う範囲が分かります。すべての読者へ広く当てにいくより、「これは自社のことだ」と思える相手に届く方が、次の相談へ近づきます。

同じサービスでも、採用向けに見せるなら冒頭は変わります。

求人票に仕事内容を書けず、社長や現場の仕事をどう切り出すかで止まっている会社向けの資料です。

資料の中身を作る前に、この一文を決めておくと、載せる事例、表、CTAを選びやすくなります。

よくある質問

会社案内と営業資料は分けた方がよいですか。

目的が違うなら分けた方が使いやすいです。会社案内は信頼材料を伝える資料、営業資料は相手の判断を進める資料です。初回商談では、会社の説明より先に、相手の困りごと、見てほしい材料、次の確認事項を置く方が会話につながります。

実績が少ない場合、何を載せればよいですか。

無理に数字や事例を大きく見せる必要はありません。代わりに、進め方、最初に見る資料、対応できる範囲、確認後に決めることを書きます。実績の代わりに、仕事の進め方で信頼を作る考え方です。

料金や範囲が未確定でも資料に入れてよいですか。

未確定なら、未確定と分かる形で入れます。たとえば「正式な範囲と金額は、既存資料と対象業務を確認してから提案します」と書きます。曖昧なまま安く見せるより、何を確認すれば次へ進めるかを示す方が、商談後のやり取りにつながります。

相手が社内で共有する資料なら、未確定の理由も一言添えると説明しやすくなります。

今日始めるなら、一枚だけ作る

まず、既存の営業資料を全部直す必要はありません。次に商談したい相手を一つ選び、その相手向けに「誰に、何を、どの場面で、次に何をしてほしいか」を一枚にします。

その一枚をもとに、7ページだけの資料を作ってみてください。足りないページがあれば、実際の商談で質問されたところを足します。使われないページは削ります。

営業資料が会社紹介で止まっている場合は、手元の資料と直近の商談メモを見ながら、相手に渡せる順番へ一緒に組み直せます。まずは営業の次の一手を相談するから、資料を使いたい場面を教えてください。

参考資料

これらはWebページの検索表示に関する資料であり、営業資料の商談結果を保証するものではありません。この記事では、検索語と商談で使える実務性の両方を満たすための編集方針として参照しています。

まずは相談から

営業の次の一手を、一緒に決めませんか。

資料が全部そろっていなくても大丈夫です。いま手元にあるものから話せます。今月動かせる相手と、送る言葉まで、一緒に決めましょう。