となりの成長室

営業会議は、止まっている案件順に進める

営業会議が長いのに、翌週も同じ案件が残ることがあります。担当者が順番に近況を話し、最後に「引き続き確認します」と書いて終わる。会議の時間は使っているのに、相手へ聞くこと、自社で返すこと、社長が決めることがそのまま残ります。

営業会議の順番は、担当者順から止まり方順へ変えます。期限が過ぎた案件、相手確認待ち、自社宿題、社長判断待ちを先に扱うと、会議の目的が報告から次回行動の確定へ移ります。

30分の議題を四つに絞る

会議の冒頭で、全部の案件を見ようとしない。最初の30分は、次の四つだけに絞ります。

順番先に扱う案件会議で決めること
1. 期限切れ次回行動日を過ぎた案件今日、誰が、何をするか
2. 相手確認待ち相手の社内判断、回答、日程を待つ案件聞く相手、聞く内容、再確認日
3. 自社宿題見積、資料、技術回答、契約確認が残る案件作るもの、担当、渡す期限
4. 社長判断待ち値引き、短納期、例外対応、優先順位で止まる案件判断に必要な差分と選択肢

状態が古い案件から話すと、声の大きい案件や金額の大きい案件に会議が流れにくくなります。金額、確度、受注見込みは必要です。ただし、次回行動日が空欄のままなら、会議後に動く案件にはなりません。

担当者ごとの報告を短くする

担当者順の報告は、状況を知るには便利です。けれど、止まっている理由が見えないと、聞き手は助言しにくくなります。

整理前

A社は先方確認中です。B社は見積を出します。C社は社長確認です。

この報告では、次に誰が何をするか、いつまで待つか、社長へ何を判断してほしいかが残りません。

整理後

A社:8月27日の相手会議待ち。8月23日までに比較表を送る。担当は佐藤。 B社:仕様の未確認が二点。今日17時までに技術へ確認し、明朝に見積可否を返す。 C社:短納期を受けるか判断待ち。通常納期との差、追加費用、断る場合の代替日を添えて社長へ戻す。

同じ三件でも、整理後は会議の出口が違います。担当者の近況に寄せず、案件ごとに次の確認、期限、戻す相手が見えます。

止まり方ごとに、出す材料を変える

会議でよく止まるのは、情報不足と判断不足が混ざるときです。止まり方を分けると、会議前に出す材料も変わります。

止まり方会議前に出す材料会議で決める相手
相手確認待ち相手の会議日、確認中の人、最後に送った内容担当営業
自社宿題残っている回答、必要な資料、作成期限営業と社内担当
条件差分通常条件、相手希望、差分、期限営業責任者
例外判断受ける案、条件付きで受ける案、断る案社長または決裁者

社長判断待ちの案件は、会議の最後に「どうしましょう」と聞くほど止まりやすくなります。通常条件との差、期限、選択肢を先に書けば、社長は感覚だけで返さず、どの条件なら進めるかを判断できます。

議事録の完成行を決める

営業会議の議事録は、発言録より完成行を残します。一案件につき、次の形で書ければ十分です。

案件名:A社設備更新 止まり方:相手確認待ち 次回行動:比較表を送ったうえで、8月27日の社内会議後に再確認する 担当:佐藤 期限:8月23日送付、8月28日確認 戻す条件:価格差への質問が出たら、営業責任者へ当日中に戻す

この行があると、翌週の会議は「どうなりましたか」から始めずに済みます。期限を過ぎたか、戻す条件に入ったか、次の担当が変わるかを確認できます。

翌週に見るのは、件数より空欄

会議後の確認は、受注件数だけに寄せません。最初の一週間は、空欄と期限切れだけを見ます。

  1. 次回行動日が空欄の案件をゼロにする。
  2. 期限切れの案件を、今日動く、再確認日を置く、保留に分ける。
  3. 社長判断待ちは、差分と選択肢が添えられているかを見る。
  4. 会議の最後に、新しく発生した止まり方を一つだけ追加する。

案件管理表の列を絞る方法で、毎週見る列を先に整えます。数字の差から改善行動を決める場合は、営業KPI会議の六欄記録へ進みます。顧客情報が担当者ごとの表に分かれているなら、顧客管理表を共有できる列にする方法を先に確認してください。

次の営業会議では、担当者順に話し始める前に、期限切れ、相手確認待ち、自社宿題、社長判断待ちの四つの欄を作ります。最初の30分でこの欄だけを埋めると、会議後に動く案件が見えます。

まずは相談から

営業会議を、止まっている案件から動かす時間へ直しませんか。

今の案件表と会議メモを見ながら、最初に扱う案件、決める項目、翌週見る一行を一緒に作ります。