となりの成長室

食材・資材の購買データを、在庫と価格交渉に使える台帳へ変える

仕入先ごとの請求書はある。発注履歴もある。サンプルの感想もどこかにある。けれど、次に何をどれだけ買うか、価格交渉で何を材料にするか、在庫を持ちすぎていないかを見ようとすると、情報を探し直すことがあります。

購買台帳は、発注履歴の保管場所ではありません。次の発注量、仕入条件、価格協議、在庫の持ち方を決めるための表にします。

発注履歴から、購買判断へ購買アイテム台帳の判断欄品目、使い道、仕入条件、在庫、サンプル、商談メモを同じ行にします。
01品目と使い道何に使うか、代替できるかを書く
02仕入条件価格、数量、納期、送料、支払を見る
03在庫現在庫、滞留、最低量を並べる
04次回交渉価格、数量、供給リスクの確認日を置く

この図で決めること品目ごとの判断欄があれば、購買は価格だけで決まらない。

品目台帳に、価格だけでなく使い道を書く

安く買えたかどうかだけを見ると、必要な品質や納期を落とすことがあります。品目ごとに、何のために買っているかを残します。

書くこと使う場面
品目品名、規格、代替可否、保管条件発注、在庫、現場確認
使い道商品、工程、店舗、季節、顧客指定仕入停止や代替判断
仕入条件価格、数量割引、納期、送料、支払価格協議、発注量
在庫現在庫、最低量、滞留、廃棄発注停止、在庫圧縮
サンプル受領日、評価、採用可否、未確認新規採用、比較
商談メモ価格改定、供給リスク、次回確認交渉、取引先変更

品目名と価格だけでは、仕入を止めてよいか分かりません。どの商品や作業に使っているかが見えれば、在庫と価格を同時に判断できます。

価格交渉の前に、数量と在庫を見る

値下げ交渉だけを先に考えると、相手との関係も自社の在庫も荒れます。購買台帳では、価格の横に数量と在庫を置きます。

見る項目問い
使用量実際に使った量と発注量は合っているか
在庫多すぎる、少なすぎる、滞留している品目はどれか
価格値上げ理由、数量条件、送料、支払条件は何か
代替品質、納期、作業への影響は確認済みか
交渉材料月間量、季節変動、発注頻度、支払実績を示せるか

J-Net21は、在庫が少なすぎると品切れを起こし、多すぎると保管費が心配されると説明しています。また、仕入先との取引では、仕入形態、価格条件、発注数量、納品期限、運賃負担、支払条件などを取り決めることが示されています。購買台帳には、この判断に使う材料を同じ行へ置きます。

サンプルは、感想から採用条件へ戻す

食材や資材のサンプルを受け取ったとき、「良さそう」「高い」「現場で使えそう」だけでは次に進みません。採用条件と未確認を残します。

サンプル記録 品目: 新しい包装資材。 目的: 破損を減らし、出荷作業を短くする。 見たこと: 梱包時間は短くなりそう。保管スペースは増える。 未確認: 送料、最低発注量、繁忙期の納期。 判断条件: 破損率、作業時間、在庫スペース、総仕入額を既存品と比べる。 次回確認: 1週間の試用後に現場と購買で採否を決める。

店舗在庫の見直しは在庫と陳列を売場判断へ戻す方法へ、電話やメールで受けた注文と在庫確認の流れは電話注文の受注メモへ、価格改定を相手へ相談する準備は価格改定の条件差分へつなげます。

参考資料

次の発注前に、よく使う品目を一つ選びます。品目、使い道、価格、数量、在庫、サンプル、商談メモを一行に置けば、購買は担当者の記憶頼みから判断材料になります。

まずは相談から

購買データを、発注履歴から判断材料へ変えませんか。

品目、仕入条件、在庫、価格、サンプル、商談メモを、次の発注と価格協議に使える台帳へ整理します。