施工写真・納入写真を、公開できる営業材料へ整える
現場には良い写真が残っている。完成設備、作業中の様子、担当者との記念撮影。営業資料へ使おうとした瞬間、顧客名、従業員の顔、図面、管理番号、他社製品が写っていることに気づき、結局どれも使えない。
写真の価値は見栄えだけで決まりません。何を証明する写真か、誰に見せられるか、説明に必要な情報は何かがそろって初めて営業材料になります。撮影の許可と、Webや資料へ掲載する許可も分けて確認します。
撮る前に、証明することを一文で決める
「施工の様子」では広すぎます。
- 狭い搬入口から分割搬入できたこと
- 既設配管を残して更新した範囲
- 操作説明で渡した完成物
- 設置前後で作業場所がどう変わったか
一文が決まれば、全景、位置、近接、完成後の四枚など、必要な写真を選べます。写真だけで説明できない条件は、撮影日、対象、当社が担った仕事、公開範囲を台帳へ残します。
この図で決めること撮影済みかどうかより、使える条件を満たす写真を選ぶ。
公開、限定共有、社内を分ける
| 行き先 | 必要な確認 | 使い方 |
|---|---|---|
| Web・公開資料 | 掲載許可、権利、個人・機密・特定情報 | 誰でも見られる前提で使用 |
| 商談で限定共有 | 見せる相手と目的、再配布の扱い | 口頭説明と一緒に提示 |
| 社内 | 業務上の必要性、閲覧権限、保管期間 | 施工記録、教育、再見積 |
| 使用しない | 許可、権利、説明のどれかが不明 | 確認できるまで外す |
トリミングやぼかしで顔を隠しても、制服、建物、製造番号、周辺設備の組み合わせから顧客を特定できる場合があります。公開前に画像だけを見ず、説明文と他の実績情報を並べて確認します。
写真台帳の完成行
写真ID:P-024 証明すること:既設配管を残して本体を交換した範囲 当社の仕事:現地確認、搬入、据付、標準設定 公開範囲:匿名でWeb掲載可。人物、銘板、背景の図面は使用不可 説明文:既設条件を確認し、本体交換と追加工事の範囲を分けた 許可・権利確認:社内記録の参照先を記載
公開前チェック
- 顧客、人物、管理番号、図面、周辺設備から個社を特定できない
- 撮影の許可と、今回の掲載先で使う許可を確認した
- 写真が証明する仕事と、当社が担った範囲を説明できる
- 許可、権利、説明が不明な写真を公開対象から外した
個人が識別できる写真は個人情報の扱いを確認し、撮影者や外部制作物の著作権も確認します。個人情報保護委員会と文化庁の公式資料を、個別案件の権利判断が必要なときの入口にしてください。
写真を実績へ使う場合は特定条件を外して仕事の輪郭を残す方法、顧客の言葉も添える場合は主張・場面・根拠・許可の分け方へ進みます。営業資料での位置は五ページの判断経路で決めます。
参考資料
既存の写真フォルダから見栄えのよい写真を探す前に、次の顧客へ何を証明したいかを一文で書いてください。その一文を説明できる写真へ、公開範囲と許可の参照先を付けます。