サービス紹介ページが問い合わせにつながらないとき、見直す順番
サービス紹介ページはある。会社の説明も載っている。問い合わせフォームも置いてある。それでも問い合わせや商談につながらない。
そんなとき、最初に見るのは見た目だけではありません。誰に向けたページか、どんな困りごとに答えているか、相談前の不安を減らせているか、次の行動が分かるかを確認します。
この記事では、中小BtoB企業がサービス紹介ページを見直す順番をまとめます。ページの制作ノウハウではなく、問い合わせや商談につなげるために、何を伝えるかを整理するガイドです。
先に見るのは、5つの順番
サービス紹介ページは、次の順番で見直します。
| 順番 | 見ること | 質問 |
|---|---|---|
| 1 | 誰向けか | 誰の困りごとに答えるページか |
| 2 | どんな場面か | 読者は何に困って検索・訪問しているか |
| 3 | 何をしてくれるか | 相談すると何が進むか |
| 4 | どこまで対応するか | 向いている相談、向いていない相談は何か |
| 5 | 次に何をするか | 問い合わせ前に何を送ればよいか |
ページの色や写真を変える前に、この順番で内容を見ます。読者が自分の話として読めないページは、きれいでも問い合わせには近づきません。
よくある止まり方
1. 「何をしている会社か」は分かるが、「誰の何を解決するか」が弱い
事業内容やサービス名は書いてある。でも、読者が「これは自社の困りごとだ」と感じる場面がない。これでは、問い合わせ前の一歩が生まれにくくなります。
サービス名の前に、読者の状態を書きます。
- 見積を出した後の連絡が止まっている
- 採用ページを直したいが仕事内容が書けない
- 社長しか分からない仕事が多く、引き継げない
- 顧客フォローが担当者の記憶に頼っている
- 営業資料を作りたいが、何を載せるか決まらない
このような場面があると、読者は自分ごととして読みやすくなります。
2. 対応範囲が広すぎる
「幅広く対応します」と書くと、便利に見える一方で、何を相談してよいか分かりにくくなります。対応できる範囲と、最初に見る材料を書きます。
たとえば、「営業支援」ではなく、「過去見積、名刺、問い合わせ、既存顧客の履歴を見て、次に連絡する相手と文面を決める」と書きます。
3. 問い合わせ前の不安が残っている
読者は、問い合わせ前に不安を持っています。
- まだ相談内容がまとまっていない
- 資料が揃っていない
- いきなり大きな提案をされそう
- 費用や範囲が決まっていない
- 自社の中身を知らないまま進められそう
ページには、この不安に答える内容を置きます。「資料がなくても、まず止まっている仕事を聞く」「公開や外部送信は確認後に進める」のように、進め方で安心材料を作ります。
見直し1:ページ冒頭を、読者の場面から始める
冒頭には、読者が口にしそうな言葉を置きます。
悪いわけではないが弱い例:
当社は中小企業向けに幅広い支援を行っています。
見直した例:
見積、採用、顧客フォロー、Web。やりたいことはあるのに、誰がどう進めるか決まらず止まっていませんか。
後者の方が、読者の場面に近くなります。ページの最初で「何の会社か」だけを説明するより、「どんな止まり方を進めるのか」を示します。
見直し2:できあがるものを具体的に書く
問い合わせにつながるページには、相談後に何ができるのかが書かれています。
| 相談テーマ | できあがるもの |
|---|---|
| 営業先整理 | 優先リスト、連絡理由、文面 |
| 見積後フォロー | 再連絡する相手、確認項目、一通の文面 |
| 採用ページ | 仕事内容の整理、原稿、入社後の流れ |
| 業務整理 | 業務フロー、管理表、引き継ぎメモ |
| サービス紹介 | ページ構成、原稿、問い合わせ導線 |
「相談できます」だけではなく、「相談すると、最初に何が形になるか」を書きます。
見直し3:向いている相談、向いていない相談を書く
何でも受けるように見えるページは、かえって問い合わせしにくいことがあります。向いている相談と、向いていない相談を分けます。
向いている相談:
- 社内で止まっている仕事を一つ進めたい
- 資料や情報は散らばっているが、整理したい
- まず小さく試す範囲を決めたい
- 文面、ページ、管理表など使える形にしたい
向いていない相談:
- 成果を保証してほしい
- 顧客確認なしで外部へ送ってほしい
- 会社の中身を見ずに大量に作ってほしい
- 技術仕様や契約条件を代わりに最終決定してほしい
この線引きは、問い合わせを減らすためではありません。合う相談が来やすくなるように、期待値を合わせるためです。
見直し4:CTAを一つにする
サービス紹介ページには、次の行動が必要です。ただし、CTAが多すぎると迷います。
| 場面 | CTA |
|---|---|
| 初めて読む人 | 止まっている仕事を相談する |
| 資料を見た後 | いまある材料を送って相談する |
| 商談後 | 次に確認することを送る |
| 既存顧客 | 追加で整理したい仕事を相談する |
まずはページ全体で一つに絞ります。となりの成長室では、初期導線として「止まっている仕事を相談する」に寄せるのが自然です。
見直し5:内部リンクで、具体例へつなぐ
サービス紹介ページだけで全部を説明すると長くなります。具体的な困りごとは、記事へつなぎます。
- 見積後の連絡なら、見積後の再連絡が止まるとき、まず見ること
- 名刺や問い合わせなら、名刺交換や問い合わせを、営業リストに変えるには
- 既存顧客フォローなら、既存顧客への追加提案や定期フォローが止まるとき
- 営業採用なら、営業担当を採用する前に、社内で整理しておきたい7つの営業材料
- 営業資料なら、営業資料を作る前に、まず決めること
内部リンクは、検索のためだけに置くものではありません。読者が自分の場面に近いページへ進めるように置きます。
サービス紹介ページの確認表
- 誰向けのページか一文で書ける
- 冒頭に読者の困りごとがある
- サービス名より先に、進める場面が分かる
- 相談すると何ができあがるかが書かれている
- 最初に見る材料が書かれている
- 向いている相談と向いていない相談が分かる
- 未確認の実績や成果断定がない
- CTAが一つに絞られている
- 関連記事や具体例へ進める
- 問い合わせ前の不安に答えている
検索結果で迷われないように、titleとdescriptionも変える
Googleの検索向けドキュメントでは、ページごとに具体的で分かりやすいtitleを設定することや、検索結果の説明に使われる可能性のあるdescriptionを内容に合わせることが示されています。
サービス紹介ページでも、全ページが同じようなtitleやdescriptionになっていると、読者は違いを判断しにくくなります。
例:
| ページ | titleの考え方 |
|---|---|
| サービス紹介 | 何を、誰に、どう進めるか |
| 採用ページ支援 | 採用ページを作る前の仕事内容整理 |
| 営業資料整理 | 営業資料を作る前に決めること |
| 業務整理 | 社長しか分からない仕事の引き継ぎ |
ただし、検索語を詰め込む必要はありません。読者がクリック前に内容を理解できる表現を優先します。
問い合わせ前の不安に、先回りして答える
サービス紹介ページは、良さを伝えるだけでは足りません。問い合わせ前に読者が止まる理由へ答える必要があります。
| 読者の不安 | ページに置く内容 |
|---|---|
| まだ相談内容がまとまっていない | 「資料がなくても、止まっている仕事から聞く」と書く |
| いきなり大きな提案になりそう | 最初に一つ選び、小さく動かす流れを書く |
| 何を渡せばよいか分からない | 過去見積、顧客リスト、求人票など、最初に見る材料を書く |
| どこまで任せてよいか不安 | 向いている相談、向いていない相談を書く |
| 勝手に外へ送られそう | 公開や送信は確認後に進めると明記する |
この内容があると、問い合わせの前に「こんな状態でも相談してよいのか」という迷いを減らせます。ページをきれいにするより先に、読者が止まる理由を一つずつ消していく方が、商談に近づきます。
よくある質問
サービス紹介ページは、トップページと分けた方がよいですか。
相談テーマが複数あるなら、分けた方が伝わりやすくなります。トップページでは全体像を伝え、個別ページでは「見積後フォロー」「採用ページ」「営業資料」のように具体的な困りごとへ寄せます。内部リンクで行き来できるようにしておくと、読者は自分に近いページを選べます。
デザインを直す前に、何を直せばよいですか。
最初はファーストビューの文章です。誰向けか、何が進むか、次に何をすればよいか。この三つが伝わらないまま写真や配色を変えても、問い合わせには近づきにくいです。
問い合わせフォームの前には何を書くとよいですか。
フォームの直前には、「まだ資料が揃っていなくても大丈夫」「止まっている仕事を一つ選べば相談できる」のように、送信前の迷いを減らす一文を置きます。入力項目を増やすより、何を書けばよいかが分かる状態にします。
今日始めるなら、ファーストビューだけ直す
ページ全体を作り直す前に、最初に見える範囲だけ直します。
- 読者の困りごとを一文で書く。
- 相談すると何が進むかを書く。
- 最初に見る材料を書く。
- CTAを一つ置く。
- 関連する具体例へつなぐ。
ここだけでも、ページの役割はかなり明確になります。反応を見ながら、対応範囲、進め方、よくある質問、事例や記事へのリンクを足します。
サービス紹介ページが問い合わせにつながらず、どこから直すか決めにくい場合は、今あるページと実際の問い合わせ・商談メモを見ながら、最初に直す一画面を一緒に整理できます。まずは止まっている仕事を相談するから、ページで伝えたい仕事を教えてください。
参考資料
- Google 公式 SEO スターター ガイド(Google 検索セントラル) — 検索エンジンとユーザーが内容を理解しやすいサイトづくりの基本を確認しました。
- 有用で信頼性の高い、ユーザーを第一に考えたコンテンツの作成(Google 検索セントラル) — 検索順位の操作ではなく、ユーザーにメリットをもたらす内容を作る考え方を参照しました。
- Google 検索結果のタイトルリンクの変更(Google 検索セントラル) — ページごとに具体的で分かりやすいtitleを設定する考え方を確認しました。
- スニペットの管理・メタ ディスクリプションについて(Google 検索セントラル) — descriptionをページ内容に合わせて要約する考え方を確認しました。
これらは検索表示とコンテンツ設計に関する一般的な資料です。この記事の確認表やページ構成は、中小BtoB企業のサービス紹介ページを見直すための実務案です。