となりの成長室

初回商談のヒアリング項目は、次の判断から選ぶ

初回商談で丁寧に聞いたつもりでも、戻ってみると提案に使える情報が足りないことがあります。相手の業務、体制、予算、課題を広く聞いた一方で、次に誰が何を決めるかが残っていないためです。

ヒアリング項目は、質問の網羅表から選ぶより、相手の次の判断から選ぶ方が使えます。商談の目的は情報収集に寄せず、次に進める条件を一つ明らかにすることです。聞いたことが多い商談より、次に必要な材料が明確な商談の方が進みます。

判断別に選ぶ質問

相手の次の判断聞く質問持ち帰る材料
課題を社内で共有する誰へ何を説明する必要があるか共有用の一枚
予算を確認する比較対象と上限の決め方概算と前提条件
現場に確認する誰が使い、どこで困るか現場確認の質問票
質問表から判断表へ初回商談の質問選び相手が次に決めることを置き、そこに必要な質問だけを選びます。
01社内共有説明相手と不足資料を聞く
02予算確認比較案と上限の決め方を聞く
03現場確認使う人と困る場面を聞く
04時期待ち次に動く日付を聞く

この図で決めること質問は、次の判断に使う分だけでよい。

質問を一つに絞る例

相手が社内共有前なら、機能の細部より「誰へ説明するか」を聞く。 現場確認前なら、決裁者の意向より「現場で使う人の困り方」を聞く。 予算確認前なら、希望金額より「比較する案と外せない条件」を聞く。

商談で聞きがちな質問直した質問
御社の課題は何ですか次に社内で説明する相手は誰ですか
ご予算はありますか比較対象と、金額以外に外せない条件は何ですか
いつ頃導入したいですかその時期までに、誰の確認が必要ですか

抽象的な質問は、相手も抽象的に答えます。「営業を強化したいです」と返ってきても、提案に必要な材料は増えません。次の判断を聞けば、相手の社内の動きが見えます。

商談前に置く三つの仮説

  1. 相手は何を決める前なのか。情報収集、社内共有、予算確認、現場確認、稟議のどれに近いかを仮で置く。
  2. その判断に必要な材料は何か。一枚資料、概算、比較表、現場質問票など、持ち帰る形を決める。
  3. 次回日を置けるか。置けない場合は、何が決まれば日付を置けるかを聞く。

この三つを商談メモの上に書いておくと、質問表に引っ張られにくくなります。相手の話が仮説と違った場合は、商談中に判断先を直します。

商談メモの先頭に次の判断を書く

  • 商談前に、相手が次に決めることを仮で一つ置く。
  • 商談中に仮説が違うと分かったら、質問表を捨てて判断先を直す。
  • 商談後のメモには、聞いたことより次の判断と必要材料を先に書く。

商談後に残すメモの型

次の判断: 営業責任者が対象顧客の範囲を社内確認する。 相手の宿題: 既存顧客リストから優先20社を選ぶ。 自社の宿題: フォロー対象の分け方を一枚にする。 次回日: 8月16日までに資料を送り、8月20日に進め方を確認する。

この型で書けない場合、商談はまだ次の判断まで進んでいません。その場で無理に提案へ進めず、追加で確認する相手、資料、期限を聞きます。

提案資料へ進むなら営業資料を相手の次の判断から作る相手の社内検討に渡す一枚を作る返信がない提案の不足材料を見るも確認してください。

初回商談で聞く項目を減らすと、情報不足を生むどころか、次に使える情報が増えます。次の判断が一つ見えた商談だけが、提案やフォローへ進めます。

まずは相談から

初回商談で聞くことを、次の判断から決めませんか。

商談で確認したいテーマを一つ選び、質問、持ち帰る材料、次回日まで一緒に組み立てます。