見積有効期限が切れた案件を、再見積に戻す
半年前の見積を見た相手から、突然「この内容で進めたい」と連絡が来る。嬉しい反面、仕入価格も人の空きも当時と違います。急いで受けるほど、後から社内の手配が合わなくなります。
期限切れの見積は、過去の約束を探す前に、現在の条件へ戻します。見積番号を再利用する場合でも、価格、納期、仕様、手配可否を新しい確認行として残します。相手が急いでいるほど、旧条件のまま受注処理へ流さないことが大事です。
再見積で確認する前提
| 前提 | 確認先 | 連絡に入れること |
|---|---|---|
| 価格 | 仕入、外注、社内単価 | 旧価格が使える範囲 |
| 納期 | 製造、配送、担当者 | 手配開始できる最短日 |
| 仕様 | 顧客、技術、現場 | 前回から変わった条件 |
この図で決めること期限切れ案件は、受注前に再見積へ戻す。
旧見積と現在条件を並べる
| 確認項目 | 旧見積のまま使えるか | 現在確認する相手 |
|---|---|---|
| 金額 | 仕入や外注費が変わっていなければ候補 | 見積担当、仕入先、外注先 |
| 納期 | 生産枠や在庫が残っていれば候補 | 製造、配送、現場担当 |
| 仕様 | 顧客側の条件が同じなら候補 | 顧客、技術、営業 |
| 範囲 | 含む作業と含まない作業が同じなら候補 | 営業責任者、契約担当 |
表の目的は、旧見積を否定することではありません。使える条件と確認が必要な条件を分け、顧客へ早く返せる範囲を明確にすることです。
再見積へ戻す返信の例
ご連絡ありがとうございます。前回見積は有効期限を過ぎているため、現在条件で再確認します。 仕様が前回と同じか、希望納期が変わっていないかを先に確認させてください。 確認後、再見積として金額、納期、含む範囲を改めてお送りします。
急ぎの発注依頼でも、最初の返信では「受けられます」と断定しません。現在条件を確認すること、確認後に返す項目、回答予定日を入れます。社内では、この返信と同じ項目で確認表を作ります。
旧見積の上書きを避ける
- 過去見積のPDFだけで受注処理へ回さない。
- 現在条件を確認した日付と確認者を、再見積の先頭に残す。
- 旧条件を今回だけ使う場合も、社内承認と適用範囲を明記する。
- 有効期限、支払条件、納品条件、キャンセル条件は会社の契約・見積ルールに照らして確認する。
- 再見積のファイル名や管理番号で、旧版と新版を混同しないようにする。
すぐ進めない方がよい状態
- 顧客側の仕様変更が口頭だけで残っている。
- 仕入価格や外注費が未確認のまま、旧価格で請ける話になっている。
- 希望納期が旧見積時点より前倒しになっている。
- 過去の担当者しか背景を知らず、現在の判断者が分からない。
この状態で受けると、価格差や納期遅れの説明が後になります。まず再見積として扱うことを明示し、回答期限を置きます。法務や契約上の判断が絡む場合は、社内ルールや専門家確認を優先します。
提出後に止まった見積は見積後の再連絡で確認すること、見積依頼で金額前に聞くこと、価格改定前に取引先へ渡す材料も確認してください。
過去見積がある案件ほど、話が早いように見えます。だからこそ、現在の条件へ戻す一通を先に送り、受注処理へ入る前の確認を固定してください。