となりの成長室

新規営業リストは、会社名より連絡する理由から作る

企業データベースから千社を抜き出した。業種、地域、従業員数はそろっているのに、営業担当の第一声は「ご提案のご案内です」になってしまう。リストは増えているのに、会話の入口が増えていません。

新規営業リストで最初に決めるのは、会社名の数ではありません。相手の会社に起きている変化と、自社がその変化へ何を聞けるかです。連絡する理由が一行に入っていない候補は、今回の営業先から外し、保管先に置きます。送付数を増やす前に、営業担当が声に出しても不自然でない一行を作れるかを見ます。

会社名の前に置く三つの欄

見る材料営業で使う言葉
変化採用、拠点、サービス、取引先の公開情報いま連絡する理由
困りごとその変化で増える仕事や確認相手に聞く一問
次の行動送る人、送る日、返信後の扱い営業記録へ残す日付
属性から理由へ営業リストの三段階会社を集める前に、変化、困りごと、最初の一言を同じ行にします。
01変化を見る採用、拠点、商品、時期を確認
02仕事へ訳す相手側で増える確認を一つ書く
03第一声にする売り込みに寄せず確認から入る
04対象へ移す言葉が作れた会社だけ送付候補

この図で決めること連絡理由がない候補は、営業対象にしない。

弱いリストと使えるリストの違い

状態行に入っている情報起きやすいこと
弱い行会社名、部署、電話番号、業種第一声が毎回同じになる
惜しい行採用中、拠点開設、展示会出展などの事実なぜ連絡したかは言えるが、質問がない
使える行変化、増えそうな仕事、聞く一問、次回日送付後の記録まで残せる

弱い行は、営業担当が悪いわけではありません。リストの段階で、相手に向けた言葉へ変換する材料が入っていないだけです。会社概要を眺めて「何かありそう」と思った企業も、聞く一問が作れないなら優先順位を下げます。

完成行の例

対象: 製造業向け設備会社。公開情報で新拠点の稼働予定を確認。 連絡理由: 新拠点の立ち上げ時に点検・受け入れ手順が増えそう。 第一声: 新拠点の稼働前に、現場側で増える確認作業を一度整理する必要があるか伺いたく連絡しました。 次回記録: 8月20日にフォーム送付。返信がなければ8月27日に一度だけ確認。

同じ会社でも、連絡理由が変われば営業の入り方も変わります。採用強化を見たなら「新しい担当者へ渡す資料」、新拠点を見たなら「受け入れ時の確認」、価格改定を見たなら「顧客説明の準備」というように、相手側の仕事名へ寄せます。

一日で作るなら、20社に絞る

  1. 既存の候補一覧から、公開された変化が見える会社を20社だけ選ぶ。
  2. 変化の出所を残す。採用ページ、ニュース、サービスページ、展示会情報など、後で確認できる材料にする。
  3. その変化で増えそうな仕事を一文で書く。「担当が増える」「現場確認が増える」「社内説明が必要になる」のように、相手の社内作業へ置き換える。
  4. 最初に聞く一問を書く。資料を送りたい、打ち合わせしたいという自社都合から始めず、相手が答えやすい確認にする。
  5. 送付日、送付チャネル、返信後の扱いを同じ行に置く。

送る前に外す条件

  • 公開情報の変化が古く、いま連絡する理由が説明できない。
  • 相手の事情を断定しすぎており、本文で不自然な推測になる。
  • 同じ第一声を10社以上に使い回しても違和感がない。
  • 返信が来た後に誰が対応するか決まっていない。

この条件に当てはまる会社は、捨てる必要はありません。保管先へ移し、次の変化が見えた時点で再度見ます。営業リストは一度作って終わりの名簿にとどめず、連絡できる理由が増えた会社から前へ出す棚です。

送る文面へ進む前に、問い合わせフォーム営業の本文を短くする法人営業メールの件名を相手の仕事から作る名刺や問い合わせを次に連絡できる一覧へ変えるも確認してください。

候補企業の多さより、連絡理由が書ける会社の数を見てください。今日の20社から一社でも自然な第一声が作れれば、営業リストは入力作業から会話の準備へ変わります。

まずは相談から

新規営業リストを、最初の一言まで作りませんか。

狙いたい市場と手元の候補リストをお持ちください。連絡する理由、確認する材料、送る言葉まで一緒に整理します。