発注書を受け取ったら、受領メールで五つの条件を確認する
発注書が届くと、まず「受領しました。手配を進めます」と返信したくなります。けれど、その一通だけで社内へ回すと、見積番号、数量、納期、支払条件、着手前の確認が別々の場所に残ります。後から現場や経理に聞かれ、営業がもう一度メールを探すことになります。
発注書の受領メールは、到着の報告で終えません。相手へは安心を返し、自社には着手できる条件を残す一通にします。長い説明を増やさず、見積と発注書を結ぶ五行をそろえます。
受領メールに入れる五行
| 行 | 書くこと | 社内で使う理由 |
|---|---|---|
| 受領した発注書 | 発注書番号、受領日、発注元の窓口 | 後からどの注文か特定する |
| 紐づく見積 | 見積番号、版、日付 | 最新条件で受けたか照合する |
| 受けた範囲 | 数量、仕様、含む作業 | 手配先へ渡す範囲を固定する |
| 着手条件 | 追加確認、前提、保留する行 | 進めてよい部分と止める部分を分ける |
| 次回連絡 | 納期回答日、確認期限、担当 | 相手と社内の待ち時間をそろえる |
発注書の本文を写すだけでは、見積との関係が残りません。受領メールの五行に見積番号を入れると、営業、受発注、現場、経理が同じ根拠へ戻れます。
返信前に、一致と保留を分ける
発注書を受け取った時点で、すべてを確定できるとは限りません。大事なのは、手配へ回せる行と、確認してから進める行を同じ返信で分けることです。
| 状態 | 返信で書くこと | 社内で止めること |
|---|---|---|
| 見積と一致 | 受領した発注書番号と、着手する範囲 | なし |
| 数量や仕様に差がある | 差がある行と、訂正または確認してほしい内容 | 差がある行の手配 |
| 納期が未確定 | 納期回答日と、回答までに確認する相手 | 納期確約 |
| 顧客側の準備が必要 | 支給物、図面、入場条件、承認期限 | 顧客準備が前提の作業 |
「確認します」で止めると、相手はいつまで待てばよいか分かりません。返信には、誰がいつまでに何を返すかを置きます。
受領メールの完成例
発注書 PO-2026-0814 を受領しました。ご発注ありがとうございます。 当社見積 Q-2026-0801 第2版に基づき、標準品A 200個と設置作業一式として受付します。 納期は発注書記載の9月10日を目標に、部材の確保状況を8月16日15時までに確認して回答します。 1点だけ、支給図面の最新版が見積時点と同じか確認させてください。 図面が変わらない場合は上記条件で手配を開始し、変更がある場合は影響範囲を確認して再度ご連絡します。
この文面は、相手へ発注が届いた安心を返しながら、自社の着手条件も残します。納期をまだ確約できない場合は、目標日と回答時刻を分けて書きます。
差があるときは、受領と訂正依頼を分ける
発注書に差があるとき、受領自体を曖昧にすると相手も社内手続きを進めにくくなります。受け取った事実、進められる部分、止める部分を分けます。
| 差がある項目 | 受領メールの書き方 | すぐしないこと |
|---|---|---|
| 数量 | 見積は200個、発注書は20個のため、数量確認後に手配する | 少ない数量で勝手に手配する |
| 仕様 | 型番または版が違うため、どちらを正とするか確認する | 近い品番で代替する |
| 納期 | 希望日と見積前提が違うため、回答時刻を置く | 希望日を確約する |
| 支払条件 | 見積条件との差を確認し、社内担当へ戻す | 条件差を見落として請求へ進める |
差が大きい場合は、注文書と見積の食い違いを着手前に止めるへ戻り、行番号ごとに照合します。受領メールで無理に全部を解決しない方が、後の修正は少なくなります。
社内へ渡す一行を同時に作る
受領メールを書いたら、そのまま社内の受注管理へ一行を残します。
受注番号: PO-2026-0814。見積: Q-2026-0801 第2版。 着手可: 標準品Aの在庫確認。 保留: 支給図面の最新版確認。 顧客回答待ち: 8月16日15時まで。 次に返すこと: 納期回答と、図面変更時の影響範囲。
この一行があると、営業が不在でも「何を待っているか」が分かります。受注後に現場へ渡す内容は営業から現場へ渡すキックオフ一枚で整理できます。納品直前の確認は納品前メールで当日の戻りを減らすへ進みます。
次に発注書を受け取ったら、受領メールを送る前に五行を埋めてください。見積番号、受けた範囲、保留する条件、次回連絡が同じ一通にあれば、発注書は社内で動ける注文に変わります。